細胞針
やっぱりーと思いながら先生に
「先生、私痛いの大嫌いなんです」
「大丈夫よー。麻酔するからー」
いや、そういう問題じゃなくて私のメンタル。
弱いから。
「麻酔したらすぐに細胞針やるんですか?」
「うん、そうね。麻酔は歯医者さんで歯を抜くときにする位のチクッて感じよ?」
「歯医者で働いてたんで理解は出来ます」
「じゃあ大丈夫やね。その後の細胞針の針がちょっと太い位やけど」
怖いよー。この先に何が待ってるのー?
頭では理解出来てるけど、やりたくないよー。
このやり取りの間も先生ずっと麻酔針持ったまま(笑)やる気満々(笑)
ベッドに横たわって怖がってたら、先生に
「過呼吸になった事ある?」と聞かれ
「ないです」と言うと「じゃあ深呼吸しようか」と言われ何回か深呼吸。
迷ってる場合じゃない早く決めないと、もうみんなの休憩時間迫ってるし。
「すいません、迷惑ですよね。休憩時間迫ってるのに」と言うと看護士さんが「気にしないで下さい」と言ってくれた。優しい。
心の中でやらなと言う決心がついた。
看護士さんが悲鳴を上げても大丈夫な様に?抱き様に?タオルを貸してくれたので口に当てた。
「お願いします」
「大丈夫?じゃあ麻酔からねー。いくよー」
アレ?何で?痛くない。
その瞬間、この先生上手いかも感が出てきた(単純だなー私)
「じゃあ次、細胞針いくよー。こんな音するけど、この時だけ衝撃あるかもやけど頑張って」
と言って細胞針のガチャンと言う音を聞かせてくれた。
「じゃあ行くよー。1、2、3」
ガチャン!結構、衝撃きた。これを3回繰り返した。
1回目、2回目は痛くなかったけど3回目がちょっと痛かった。
「止血するから胸圧迫するねー」と先生。
血が止まったらすくガーゼを貼ってくれて
「今日1日ココは水に濡らさない様にしてね」と言われた。
「迷惑かけてすいませんでした」と言って診察室を出てお会計。
病院を出て母親に電話をした。
「大丈夫やった?」
「大丈夫ではない。でも、もっと痛いの想像してたけど耐えれた。頑張った私。検査結果は1週間後やって」「一緒に行こうか?」と言われたけど断った。
私自身はもうガンやろうなって気分やったけど母親は絶対ショックを受けるやろうから。
「1人で大丈夫なん?」と言われ「うん」と答えた。
ガンだったら戦うのは自分自身。身内も一緒に戦う事になるんやろうけど(心、気持ちでは理解してます)
「とりあえず帰るわ、疲れたし」と言って電話を切った。
旦那にも細胞針終わった。今日はお風呂には浸からない事をラインで報告した。
帰り道、自転車が揺れる度に胸が痛かった。